2014/09/18
高齢者の皮膚は、脂質や保湿成分の減少のため、水分を保持する能力が失われやすくなります。乾燥状態だけでは「痒み」が出ることは少ないのですが、掻破したり衣服の摩擦などにより湿疹が生じて「痒み」がでます。塗り薬や、飲み薬はこの状態を是正するために処方されます。根本的に皮膚乾燥を防ぐためには、皮膚の手入れが重要になります。
入浴は42℃以下で、液体のボディソープは皮膚が乾燥しやすくなるため固型石鹸を使用するのが望ましい。
殺菌剤入りの石鹸も肌が荒れるため使用しない。ナイロン製のアカスリタオルなどは使用せず、充分に石鹸を泡立てて泡でなでるように洗う。
特に乾燥する時期は加湿器などを使用し、室内の乾燥を防ぐ。電気毛布とコタツは皮膚乾燥を促すので、長時間の使用には注意する。
皮膚乾燥を防ぐための保湿剤の使用を予防的に使用することが推奨される。
処方箋を必要とする薬、ケラチナミンは保湿剤です。フェルゼア、ユベラリッチ軟膏などは市販の保湿剤の一種です。アロエ、シソなどの植物成分配合の製剤を見かけますが、接触皮膚炎(かぶれ、ただれ)を起こす可能性があり、現状では余りお勧めできません。
日焼けも皮膚乾燥を招く一つの原因ですので、長時間の外出などされるようであれば、注意が必要となります。